ギャラリーKira Kiraオープン!!!!!  

金土日宮崎駅西口老松通店 Kira Kiraの店内に
貸ギャラリーとしてオープンしました。

ワークショップ会場としてもご利用いただけます。


 →レンタル希望の方はこちらをごらんください

 

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    • 2020.01.17 Friday
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    バリ日記

     NO.1 ノタボレ キラキラ
     このテンドネシアの言葉、何だかロマンチックな響きがする。でも、決してのたうちまわるほどベタボレの、星でも降ってきそうな気分、なんて愛の坂道を一気にかけ上る心持ちを表現した言い回しではない。ボクがバリ島に行き始めた頃、よく口にした言葉だ。「お〜い、そこのカワいいコ、ちょっと遊ぼ」。ま、そんな軽い口説き文句かな…。バッテン!バッテン!バッテン!どこかのクイズ番組のごとく、ボクをよく知るドップリ宮崎弁のオバさんたちは自信をもってNOと回答するに違いない。女を口説こうなんて…と、鼻からシャボン玉でも飛ばしながら笑うだろう。だいたいボクがバリ島に仕入れに行くといっても、ボンの道楽ぐらいにしか思っていない毒身、いや独身女性および非独身女性は、ちょっと数えただけでもウチのノラちゃん(カワいい我が家の猫ちゃん)の、指までお借りしたいくらい思い浮かぶ。あぁ〜ぁ、ボクだってギンギンの男だぜ〜ぃ、なのに…。
     さてさて、心にカツドン、いやド〜ンとカツ!を入れて本題に戻すと、話は愛の行方とは何の関係もなく,Notaは伝票とか書類など、bolehは〜してもよい、kira kiraはおよそとか適当にといった意味だ。だから「ノタボレ キラキラ」は、伝票は適当につけといてよ、という意味になる。衝動買いの名手なら分かって頂けようが、“まだまだ”と思って“ついつい”を過ぎると、最後は宮崎人がよくいう「どんげしよ」ってことになる。もう船か飛行機で送るしか手はない。この時、けっこう厄介なのが、買ったものをいちいち素材から用途、値段、数などを伝票におこさなければならないこと。商売用だと、コレがちゃんとしていないと日本の税関からお叱りを頂戴しかねない。ボクは荷物屋の超メタボリックなマデさんに、買い物が免税の範囲(20万円以内)なら「ノタボレ キラキラ」をお願いしていたのだ。するとマデさんは、やけに白い歯を見せながら、明るいスケベェな瞳で「ケンジ〜、ダイジョウブヨ!」と、親指を立てて何度もうなづく。ボクはそんなマデさんの顔を見ると、なんだかいつもホッとしてしまった。




     


    NO.2 上を向いて歩こう
     空からストリップ劇場の看板が降ってきて救急車で運ばれたことはあるけど、星降る夜に花火が降ってきて頭が燃えたことはあるけど、いまだに天からおカネもボタモチも降って来ず、空とボクの歴史にはあまりいい思い出はない。でも、ボクは宮崎に来てから空を見上げることが多くなった。バリにいってもそう。だって空が広いんだもん。陽だまりの能天気な青空にチュッ!としたい気分。雪国で育ったボクは、少年時代の長きに渡って、陽だまらないNO天気な寒空にべぇ〜!とした心持ちだった。そのせいか、今でも生まれ故郷に行くと、ついついうつむき加減になってしまう。東京では、目線を落としがちな人にたくさん出会った。ボクは勝手に「故郷はきっとボクんちのそばだな…」と想像した。みんな、寂しそうに見える。少なくとも楽しそうには見えない。その点、“椰子の木より高い建物はダメ”と決められているバリはエラい。経済活動の規模からいって必然的に低い建物が多い宮崎にも大空が広がる。空が広いと人は上を向く。上を向いてばかりいると気分もなんとなく沈まないから不思議だ。コンサートに行って、だんだんテンションが高くなって心が踊り出すと、人はいつのまにか15度くらい顔が上がっている。気持ちいいと自然と目線が上向きになるのだろう。ひょっとしたら、幸せのカタチは上を向いて暮らすことなのかもしれない。でも、首がイタくなるなぁ。おカネが落ちてても分かりゃしない。どうしよ……。 


     




    NO.3 キラキラ人とてげてげ人
     キラキラ。これほどバリ人を物語っている言葉はないと思う。どこに住んでるの?年齢は?仕事は何?コレいくら?コレ何でできているの?どこ行くの?恋人は何人?…ひょっとすると、返ってくる答えはみ〜んなキラキラじゃないだろうか。数々の工芸品やら芸術品なども、ほとんどが厳密とか緻密とか精緻とは無縁のシロモノだ。人気のケチャダンスでは大勢の出演者に紛れるようにアクビする者、テンポがずれる者など、ここにもキラキラは健在。クルマでトラブルを起こしたら「1万円もらえれば保険がでるから…」とホントかウソかレンタカー屋はいつもそういう。信号機はついたりつかなかったり…。一旦停止のルールはなく、エイ、ヤーで曲がるしかない。このスリリング気分はそれなりにやみつきになってしまう。顔をみてから値段を決めようとする店も多い。顔が小さく美人だと安いのだ!もちろん、そんなバカなことは断じてないけど、日本人が一番オタカ〜イ。買い付けでオーダーしても約束の日までに出来上がることはまれ。みんな口々に「祭りだったから…」と言い訳する。それなら最初からいえばいいのに…とボクは思う。道端の犬もなんとも、のどか。クルマが近づいても避けようとしない。ブツけられても仕方ないか、運が悪かったのさ、といわんばかり…。ま、万事がこんな調子。空気がキラキラ。時間がキラキラ、人がキラキラ、キラキラ輝くキラキラ尽しの島なのである。男3人よればタバコを吸いながら話は尽きない。機械を使えば早く済むものをほとんどが手仕事。道路の白線引きはハケでコツコツ、鉄筋の建物を壊すのは大きなハンマーでゴンゴン、石や土運びは頭に乗せた籠に小さなスコップで山盛りにしてからひょいひょいと…。そんな姿をアチコチで見かけると、まだまだ人間は大丈夫ですよ、と思ってしまう。むかし習った急がば回れ!遠回りして帰ろうよ!ボクたちだってホントは、早くやらなくちゃならないことは、そんなにはないんじゃないだろうか…と。都会を発作的にオサラバしてきたボクにとって、ここ宮崎に流れるキラキラさながらの時間は本当に心地よかった。ゆるゆるした空気は約束ごとの境界を曖昧にし、深刻さのベクトルは海や空の青さにさえ負けてしまう。おまけに「何があっても、ようこそ」「許してあげるから、おいでよ」みたいな宮崎人の“温暖な”てげてげ気質は(なかには違う人もいるけど…)、コワれかかったボクを十分ヨシヨシしてくれた。ほどよいいい加減さが満ち満ちている世界を、もっと大事にしていかなくちゃ、ね。

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