ギャラリーKira Kiraオープン!!!!!  

金土日宮崎駅西口老松通店 Kira Kiraの店内に
貸ギャラリーとしてオープンしました。

ワークショップ会場としてもご利用いただけます。


 →レンタル希望の方はこちらをごらんください

 

金土日Story


 
第1話 思いつきは風呂の中から
 ボクは風呂に入っていた。ぽとっ。ぽとっ。ぽとっ。湯煙のしずくが脳天にささやく。「そろそろ何かやっど…、40やっちゃろ」。宮崎弁でいうならこんなところか?確かにそれまでの“どっぷりパチンコ依存生活”に飽きが来てたし、時々しかないライターの仕事も不安定で、もうひとつ、大いなるボクの人生に柱が欲しいと思っていた。ふと金、土、日という言葉が浮かび、心の視界を開いた。そうだ、何も毎日同じ仕事をすることはない。どんな好きなことも毎日やると必ずイヤになる。かつて働き過ぎて「人間嫌い」に陥ったボクではないか。金、土、日のみオープンする店をやろう…。住まいの1階は20畳以上はある。天井も3メートル近くあり、明日にでも営業が可能だ。陶器や木工など友達に工芸家もいる。置かせてもらえないか頼んでみよう。そしてバリに仕入れに行こう。バリだ、バリに行ける。ボクは風呂にもぐり、バリ、バリ、バリと3回叫んでみた。ブクブクブクと泡が3発出たけど、泡とは消えず、すぐにも実現しそうな気がした。3カ月前に行ったバリが忘れられず、「アイ・ラブ・バリ」を実行する機会を狙っていただけに、この思い付きには、ちょっとぐらい空でも飛べそうなほど有頂天になった。店名は「金土日(キンドビ)」。響きもいい。文字通り週末店だ。パチンコと原稿とバリ…。これで、いっちゃがー。コトを企てる助走期間はわずかに湯舟の30分、いつもより15分も長湯してしまった。平成7年が明けたばかりのことである。





第2話 初めての仕入れ
 平成7年が明けた。3月頃だったかな、よし、店をやるゾ、面白いもの探してこなくっちゃ、とボクはバリへの出発の前日、コーフンしてなかなか眠れず、しょうがないから泉谷しげるの「春夏秋冬」を胸の奥で何度も口ずさみながら目を閉じた。「…・今日ですべてが報われる。今日ですべてが始まるさ〜」。本当に始まるのだろうか?ま、失敗してもいいや、また、始めればいいさ…。初めての仕入れ。宮崎で雑貨屋を営む夫婦もいっしょだ。いろいろ教わりながら、3人でアレがいい、コレはダメ、でもソレも難しい、と悪戦苦闘、支離滅裂、意気消沈を繰り返しながら、少しずつ“仕入れ街道”を前進した。そんなとき、ウブドゥで見かけたワニさんベンチにすっかり魅せられた。全長160センチくらい、体重20キロ以上、表情マヌケ、でも抱き締めたくなる愛らしさ。確か店先に3匹いた。溶け残る雲さえない空の青と森の緑を背景に、そのおしゃまなワニさんたちは何とも涼しげに空を見ておった。なかでも一番小柄でしっぽに裸の女性が彫られているワニさんが忘れられなくて、恋しくて、逢いたくて…4回も足を運んだ。「いっしょに連れてって…」。そばに寄るとせがまれて、ボクは決心した。ウーン、重かったなぁ〜。かかえて運んだら、やっぱり税関から「別室でレントゲンを」と、カワいそうにカラダの内部をすっかり見られてしまった。このコは今どうしているかというと、へへっ、今もゲンキ!金土日のディスプレイコーナーで、変わらず愛嬌を振り撒いている。




第3話 荷物が来ない!
 インテリアを芸術したい。
 食卓を優雅したい。
 生活を元気したい。
 自分をあっ晴れしたい。
 きららなライフデザインを応援する
 とってもたわわな店が6月16日(金)綾町に誕生。
 4月には到着するはずのバリからの荷物が6月に入っても来ない。金土日オープンの案内コピーは、最初5月18日開店予定だった。妻の誕生日と結婚記念日だから、ゼッタイ忘れないだろうと。どげんしたとや…と思わず宮崎弁になるくらい、荷の行方が不安になった。誤送?それとも船が沈没?海賊さん?用意できた回答はせいぜいがこの程度で、不安の糸をほぐすに至らない。「どうしよう」の種子は芽を出しどんどん大きくなり、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう…。頭の回りをこだまする。ボクはこれ以上自分のローバイを発掘するのは止めて、郵便局に電話した。「…あぁ、それなら神戸の震災で荷がちょっと遅れてますね」。なーんだ。でも、すぐさま「レンラク、クレヨ」と、ローバイはバイバイしたけど、イカリでカリカリきた。




第4話 梱包と発送の苦しみ
 体重計、カッターナイフ、ガムテープ、ダンボール、ゴミ袋、新聞紙、マジックインキ。荷物を送る7つ道具だ。なんてことはない、日本ならすぐに揃う。でも、バリだと簡単にはいかない。近所のフランジパニーの木で鳴く鳥の声が「トホホ」「トホホ」と聞こえた。「ダンボールはどこ?」とボクらを世話してくれるグッデーさんに聞くと「どんなボール?」と予想を裏切らないお答え。「ゴミィをポイするフクロは?」とジェスチャーしながら尋ねたときは、グッデーさんの人生を暗くしただけだった。異国の地では小さな積み重ねが明日を開く、と自分に言い聞かせ、あきらめずグッデーさんとオハナシした。やっとダンボールは単にボックスといい、ゴミ袋はプラスティックということが判明した。国際交流が実を結んだ瞬間である。本当は荷物はカーゴに預ければ、店まで取りに行ってくれるし、梱包はもちろん伝票も作ってくれるので、思ったほどシンドくはない。当時は何も知らなかった。カーゴに行って身振り手振りで交渉したけど、落ちた汗の一滴にアリが溺れるごとく、もがき苦しみヘトヘトに疲れた。宮崎まで送る方法が見つからず、結局、郵便屋さんにお世話になることにした。でもやっぱりタイヘン。全部自分で梱包しなければならない。しかも箱の3辺の合計が3メートル以内の20キロ未満。おまけに“ボックス”探しに、バリの都会(?)デンパサールの夕方の市場をさまよったのである。




第5話 オープンのトキメキ?
 ドキドキドキドキドキドキドキドキ…。6月16日、金曜日を迎えた。バリのTシャツにバティックの茶色いパンツ、バリの兄ちゃん風の格好で客を待った。店員さんをやった経験がないので、オープンの時間が近づくと、上手く呼吸ができなくなった。心臓の高鳴りだけがボクを支配する。過呼吸で景色が少し歪んで見える。「どんげしよ」。考えてみるとボクの人生にはいつも「どんげしよ」がついて回る。やたらと緊張し、手と足と頭がバラバラに動いてる感じがした。これじゃ、映画で観た出来の悪い“お手伝いさんロボット”みたいだと思った。フタを開けてみると、現在の10分の一も仕入れなかった初めてのバリ・グッズだけど、一つひとつの商品をどうしたらそんなに口がホメるのかと思うほどゼッコウチョーにPRした。なーんだ。できるじゃん、ボクにだってお店ぐらい…。『宮崎日日新聞』も取材に来てくれ、「自宅が金、土、日だけお店になる週末店」と紹介された。ヘヘヘ。いいじゃん。たくさん売って、またバリに行こ!この時の商品のうち今でも残っているのは、緑色の超大皿とワニさんベンチ、どっちも苦労して手で持ってきたのになぁ。一体数万円もしたお気に入りの人形2体は、お金持ちそうな品のいい夫婦が買っていかれた。もう少し置いときたかったんだけど…。以来、その人形は探すけど見つからない。手足が動く木製で、衣装も細かくすごく凝っていた。もう一度会いたいな。

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